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NPOあつぎみらい21の「かながわBusiness Network」
2023年6月号 Vol.150
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こんにちは、NPOあつぎみらい21「かながわ Business Network」
編集部です。
毎月1回、メールマガジンを通じて皆さまの経営に役立つ情報をお届けして
参りますので、どうぞ宜しくお付き合いください。
梅雨の6月です。きれいな紫陽花があちこちで咲き誇っていますね。梅雨の
晴れ間を狙って、どこかへ出かけてみませんか。と言っても、先日も結局ご
当地グルメと地酒が目当てで、「花より団子」になっちゃうのですが。
それでは今号の内容です。
1.<経営講座> ■ 【経営に活かすお釈迦さまの知恵】
2.<活動報告> ■ 【厚木地区景気動向調査】
3.<活動告知> ■ 【7月度オンラインセミナーのご案内】
4.<経営情報> ■ 【KIPさんからのおしらせ】
5.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】
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1.<経営講座> ■ 【経営に活かすお釈迦さまの知恵】
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1 ブッダの教え
お釈迦さまブッダは、今から約2千5百年前の実在の人物である。ブッダには
超常的な逸話が余りにも多く、神話上の人物とされ実在を疑う議論もあった。
現在では実在が実証化されている。ブッダの説いた教えは仏教として体系化さ
れ、大きく分けて二つの宗派がある。南方に伝わる上座部仏教と、北伝の大乗
仏教である。
上座部仏教の経典の多くは、ブッダが実際に説いた時のものとされている。大
乗仏教は、ブッダ亡き後4・5百年経ってから成立した宗派である。ブッダは
対機説法と言われる、あらゆる階層の人びとにふさわしい教えを説き、8万4
千の法があると伝えられている。そのため解釈上の矛盾点や、時代の流れにそ
ぐわなくなった教えもあった。それを修正し、深化させたのが大乗仏教であ
る。大乗仏教の経典は、ブッダ亡き後何百年も経過した後書かれた経典である
から、偽教と言う議論もある。
上座部仏教の経典パーリ語経典は、口伝で伝えられた間に追加、脚色された箇
所も多いが、ブッダの説いた説話が、ほぼ忠実に伝わっていると言われてい
る。その中の一つに「大いなる死」という長編の経典があり、「組織の衰亡を
来さない教え」について説いた箇所がある。それに基づいて、現代風に解釈し
た組織の運営法について、私なりに考察してみたいと思う。文句は、原典のま
まではなく、現代に合うように若干直してある。
2 組織を維持し、発展させるブッダの教え
(1)しばしば会議を開き、会議に多くの人が集まる間は、組織は繫栄し衰退
しない。
現在では、限られた時間が無駄になるからとて、会議を多くするなと
言う考え方が強い。会議を頻繁にするのは確かに問題であるが、適宜開
かれる会議は、組織運営上必要不可欠である。
人間は一人で生きるものではない。仲間と意志の疎通を図ることも大切
である。共通の認識を感じることで安心感と連帯感が生まれる。効率主
義的な考え方が行き過ぎると、組織の連帯感は失われ組織は衰弱する。
(2)まとまって集まり、まとまって行動し、まとまって組織の為すべきこと
を為す間は、組織は繁栄し衰退はない。
多くの組織は、設立当初や成長期には多くの人が集まり、まとまって行
動するが、いつの間にか集まる人が少なくなって来ることがある。また
各個人は、自分の仕事を重視して、集団の業務には顔を出さなくなって
来る例が多い。
このようにならないためには、組織の目的を明確にして、それを共通の
目的に止揚することが大切である。
(3)定められたことを破らず、定められたことに従って行動する間は、組織
は繁栄し衰退はない。
各組織には苦労してつくった定めがある。定めをしゃくし定規に適用
して、組織の動きに柔軟性がなくなるのは問題であるが、定めを簡単に
無視する行動には、それ以上に問題が生じることが多い。
古代のソクラテスには、「悪法もまた法なり」と述べて、毒を飲んで死
刑に甘んじたと言う有名な逸話がある。たとい納得がいかない不完全な
法律でも、法は法で守るべきであると言うのである。現在の著名なS女
史は現行の憲法に問題があるとして、憲法の規定を無視して、大統領の
権限以上に力のある国家顧問と言う役職をつくり就任してしまった。そ
の結果は、クーデター騒ぎを起こさせる要因となり、国が混乱に陥るこ
とになった。
定められたきまりに不備があれば、納得の上適宜修正して活動すべきで、
恣意的に破っては、組織は混乱するばかりである。
(4)経験豊かな、集団に参加久しい人たちを尊敬し、その人たちの言を聞く
べきであると考える間は、組織は繁栄し衰退はない。
現在主流になっている非年功主義のアンチテーゼである。かつての日
本は年功主義が中心の国であった。現在では、年功主義は頭から悪いも
のと決めつけられている。本当に年功主義は悪なのであろうか。良さは
ないのであろうか。
ブッダは、いたるところで年功序列について説いている。ブッダの教団
では、1日でも1分でも先に教団に参加を許された者が尊敬された。上座
に座った。
無駄な出世間競争をまねかなく、秩序を重んじる考えからである。
規則は単純であれば、解釈上の疑義点は生じない。人の能力をはかるこ
とは全能の神さま以外には困難である。どうしても恣意的になってしま
う。人事評価は極めて難しく、上司との関係性が必然的に重要視される
ことになる。それが行き着く先は、派閥争いになる。小さな組織では、
出世できなかったものが嫉妬心を抱くことになる。
そのためには、先に組織に参加した者が尊重されるべきである。各プロ
ジェクトのリーダーは適性のある者が務めるのが正解であり、業績を上
げた者の給与が高いのは当然である。しかし、組織全体としては年齢、
経歴等に関係なく、先に入った者が尊ばれて然るべきである。何らかの
形で遇する制度が必要である。さすれば、出世間競争の弊害が少なくな
る。現代の社会では余りにも効率主義中心になっている。人間性を無視
している。
(5)集団の間にいじめや嫌がらせ、性的な問題が生じない間は、組織は繁栄
し衰退はない。
パワハラ、セクハラ、いじめについてである。二千五百年の昔に、ブ
ッダが現代問題になっていることについて言及しているのは驚きである。
人間は、古来余り進歩していないのが分かる。
行き過ぎた昨今の論調には問題も多く、コミュニケーションが潤滑に
行かなくなってしまった弊害がある。何事もブッダが説く「中道 」の考
えと、思いやりが大切である。
(6)組織を尊び、支持し、組織の中での活動を望んでいる間は、組織は繁栄
し衰退はない。
自分の所属する組織について、他人にその存在を積極的に説明できる
組織は衰退しない。組織の仕事に意義が感じられ、その活動に皆が参加
したいと望む間は、組織は活性化し繁栄が期待できる。
組織の存在に疑問を抱くようになった組織は、早晩衰退してしまうであ
ろう。
(7)いまだ来ない仲間が来るように、すでに来た仲間が快適に活動できるよ
うに願っている間は、組織は繁栄し衰退はない。
組織に参加者が増えるように、その中で各々の適性・能力にふさわし
い業務ができるようにと考えている間は、組織は衰退しない。
私がかつて所属していたさる団体は、会員数が増えれば自分たちに回
ってくるパイが減るとの考えがあったのか、会員数を増やす努力をしな
かった。むしろ意図的に減少策を取った気配すらある。私は会員数が減
少しないように何度も忠告をしたことがあったが、全くの少数派になっ
ていた。
その団体には大変お世話にはなったが、快適に活動ができなくなったの
で退会した。その後、その団体は会員数の減少が続いて対外的な発言力
が小さくなり、受注が少なくなった。挙句の果ては、遂には解散の憂き
目にあった。
私の関係していたある会社は、社員を増やすと何故か受注が増えて来た。
会社に勢いが感じられるから、信用が増した所為かと考えられる。
以上
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Writer:都築 治(合同会社TCMミャンマー代表社員/中小企業診断士)
神奈川県診断指導員、診断士試験実習指導員(26年連続)、関東学院大学非常
勤講師、JTRO専門家、厚木商工会議所巡回指導員等を歴任。得意分野は経営
戦略、経営分析、立地診断、商店街広域診断等。現在は、(一社)日本ミャンマ
ー友好協会専務理事として、ミャンマーとの友好親善に尽力している。
Website: https://jmfa-main.com、https://tcm-myanmar.com
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2.<活動報告> ■ 【厚木地区景気動向調査】
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当NPOでは、厚木商工会議所様からの委託事業として、厚木地区の景気動向に
関する調査アンケートの集計分析を行っております。
2022年度(2023年3月期まで)の四半期毎の調査結果が、厚木商工会議所の
Webサイトで公開されました。昨年度は、コロナ禍からの復活への期待とその
期待が外れたことの失望の繰り返しも見られる中、全体としては徐々にではあ
るが、少しずつ景況感は改善している傾向が見られました。
ただし、仕入れ価格や原材料価格の高騰が顕著で、価格転嫁もある程度は進み
つつあるものの、収益状況の改善は見られないず、厳しい状況が続いています。
厚木商工会議所様のWebサイトには、各四半期の報告書と、昨年度通しての報
告書が公開されているので、ぜひご覧ください。
https://www.atsugicci.or.jp/google-maps-xml/economy/
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Writer:NPOあつぎみらい21理事
@bridgeコンサルティング代表
(株)@bridgeテクノロジー代表取締役
橋向 博昭 (中小企業診断士)
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3. <活動告知> ■ 【7月度オンラインセミナーのご案内】
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7月度のオンラインセミナーを、以下の要領で開催します。皆様の参加をお待ち
しています。
日時 7月26日(水) 19時から1時間半程度
主催 NPOあつぎみらい21
会場 Zoomによるオンライン
参加費 無料
講師 溝呂木 聰 先生
演題 SNSのトレンドとポイント
【講師略歴】
大学卒業後、株式会社増進会出版社(Z会)、株式会社ぐるなび、株式会社CHI
NTAIに在籍。業種や異なるビジネスモデルの中で、Web を中心にマーケテ
ィング全般を担当し、現在は中小企業診断士として、東京都中小企業振興公社・
神奈川産業振興センターのオンラインアドバイザーなどとして活動。
【概要】
近年のSNSの傾向を踏まえて、SNSでの投稿など活用のポイントとリスクについ
てそれぞれ見ていきます。
◎申し込み方法:下記アドレス宛メールでお申し込みください。数日前までにU
RLをお知らせします。
suzuki27320@tbb.t-com.ne.jp
なお、この案内は直接のお知り合いに限り紹介可能としますので機会がありまし
たらお願いします。お知り合いの方から再度の紹介や一般公開されているメディ
アへの掲載はご遠慮ください。
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Writer:鈴木 健一(中小企業診断士)
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4.<経営情報> ■ 【KIPさんからのおしらせ】
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[募集中]かながわビジネスオーディション2024
キックオフセミナー 7月5日(水)開催
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昨年度のファイナリストの方から、かながわビジネスオーディション応募のきっかけや、
受賞後の活躍などを講演いただくキックオフセミナーを開催します。
(ビジネスプラン募集期間は8月1日~31日です)
[日 時]2023年7月5日(水) 14:00~15:15
[内 容]講演①14:00~14:20
テーマ:かながわビジネスオーディションで達成できたこと
講 師:株式会社SHO-CASE 代表取締役 髙村 勇介 氏
講演②14:20~14:40
テーマ:スタートアップ企業からみたオーディションへの参加メリット
講 師:株式会社mmガード 代表取締役 鈴木 和清 氏
※講演の他にも「ビジネスプランの書き方」や「かながわビジネスオーディ
ション2024募集内容」についてもご案内します。
[開催方法]オンライン(ZOOMウェビナーを使用)
[対 象]起業家、中小企業の経営者等
[参 加 費]無料
[定 員]50名程度
[申込方法]以下URLより、7月3日(月)までにお申し込みください。
https://www.kipc.or.jp/topics/seminar-event/20230705kba/
【問合せ先】(公財)神奈川産業振興センター経営支援部創業新事業課
(かながわビジネスオーディション実行委員会事務局)
TEL 045-633-5203 / E-mail b-audition@kipc.or.jp
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5.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】
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▼ その他のセミナー・講演情報
厚木商工会議所 セミナー/イベントのお知らせ
http://www.atsugicci.or.jp/category/seminar/
相模原市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
http://www.ssz.or.jp/event
川崎市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
http://www.kawasaki-net.ne.jp/seminar.html
横浜商工会議所 セミナー・講習会のご案内
http://www.yokohama-cci.or.jp/event/
川崎商工会議所 セミナー・講演会スケジュール
http://www.kawasaki-cci.or.jp/event/index.html
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■ 編集後記
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解散風が疾風のように湧いて過ぎ去りました。少子化対策もマイナンバー
などの重要課題が山積していることは事実ですが、国会議員の定数削減や
文教費の使途の透明化など、与野党が合意して取り組みことになっていた
課題はどうなっているのでしょう。メディアも次から次に、関心事を移ろ
わせないで、じっくりと取材・報道をしてもらいたいなぁと思うこの頃です。
では、次回のメルマガもお楽しみに。
本メルマガは、GoogleGroupで発行しております。GoogleGroupは本来
メーリングリスト機能のサービスですが、読者の投稿はできません。
メンバも当然非公開としています。ご安心ください。
発行者:特定非営利活動法人 NPOあつぎみらい21
編集長:東 新(NPOあつぎみらい21事務局長)
Website: http://www.atsugimirai21.org/
E-mail: mailmag@atsugimirai21.org
編集担当:橋向 博昭
E-mail: hiro@at-bridge.com
Website: http://at-bridge.com
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