NPOあつぎみらい21の「かながわ Business Network」 2022年5月号 Vol.137

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  NPOあつぎみらい21の「かながわBusiness Network」 
                2022年5月号 Vol.137
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こんにちは、NPOあつぎみらい21「かながわ Business Network」
編集部です。 
毎月1回、メールマガジンを通じて皆さまの経営に役立つ情報をお届けして
参りますので、どうぞ宜しくお付き合いください。

「目に青葉」な季節となりました。是非、皆様のビジネスにも若葉が芽吹き、
新しいチャレンジが実を結ぶ日が近いことを祈りつつ・・・
鰹の土佐作りに舌鼓を打っております。

それでは今号の内容です。
1.<経営講座> ■ 【事業承継はIT活用、デジタル化の機会】
2.<活動告知> ■ 【海老名商工会議所様主催「経営セミナー」のご案内】
3.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】

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1.<経営講座> ■【事業承継はIT活用、デジタル化の機会】
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1. 事業承継時における課題
 事業承継において後継者が引き継ぐ資産にはハード面とソフト面がありま
す。ハード面とは現預金や株式、不動産等の資産のことです。ソフト面とはバ
ランスシートに記載されない、人脈、ノウハウや経験、技能・技術などの無形
の資産のことです。これらを先代経営者から後継者にどのように引き継ぐかが
課題となりますが、ITの活用で課題解決できる領域があります。以下にいくつ
かの例をあげます。

①	経営スタイル
トップの強力なリーダーシップに基づき、トップダウン経営を行っている会社
があります。このような経営スタイルを後継者が真似して引き継ぐことは容易
ではありません。ワンマン経営により従業員の指示待ち傾向が高まり、自主性
が低下している可能性もあります。
IT活用の機会として、社内情報を共有するためのグループウェアを導入し、ト
ップと従業員、従業員同士のコミュニケーションや情報発信・共有を活性化
し、意識改革を行うことが考えられます。

②	業績管理
先代が長年の事業で培った経験やノウハウに基づく経営方法は経営者の頭の中
にあり、見える化されていないケースです。業績管理についても独自の着眼点
をお持ちで、従業員に独自の業績資料を作成させチェックしているのを見受け
ることがあります。
IT活用の機会として、管理会計領域のシステム化を検討することが考えられま
す。先代から管理ノウハウを踏まえ、様々な角度で業績データの分析ができる
システムが求められます。

③	営業スタイル
少数精鋭で事業を行っている中小・小規模事業者では、コスト面などから専任
の営業担当者を配置することが難しく、トップセールスが営業活動の中心にな
っている企業も多いと思います。長年の取引で培った顧客との関係性を引き継
ぐことは重要ですが容易ではないのが実際です。また営業スタイルは自身が持
つ個性が大きく影響するため、先代経営者と全く同じ営業スタイルを貫くのは
困難です。後継者に営業経験がない場合はトップセールの実施そのものを見直
す必要があるかもしれません。
IT活用の機会としては、顧客管理のIT化が考えられます。同行訪問などを通
じて、現社長から紹介をうけた顧客の情報をITツールで管理することで顧客デ
ータベースを構築し、事業承継後の営業活動や関係性の維持に活かすことが考
えられます。

④	業務管理
長年の業務のやり方が常態化し、問題意識や業務改善意欲が低下している場合
があります。問題点が潜在化し、誰も気が付かないまま非効率な業務を継続し
ているだけでなく、経営上、重大な問題が発生するリスクに気づかずに業務を
行っているケースもあります。また社長自らが担当する間接業務が存在し、後
継者がその役割をそのまま引き継いでしまい、経営に専念しなければならない
時間を圧迫しているケースも見かけます。
IT活用の例としては、販売管理などの業務パッケージソフトやクラウドサービ
スの活用による間接業務のIT化が考えられます。現状の業務分析をしっかりと
行い、業務改善を行った上で導入することで、業務の標準化や見える化、生産
性の向上などの効果が期待できます。

2.事業承継はIT化の機会
これまでITに投資してこなかった企業にとっては、事業承継はIT化の絶好の
機会です。
「IT革新なくして、経営革新なし」という言葉があります。後継者が会社を承
継し、事業をさらに発展成長させるためには、後継者による経営改革、経営革
新が必要となります。その時に有効なツール、不可欠なツールがITです。今後
もテクノロジーは進化し、様々な新しいビジネスやサービスが生まれると思わ
れます。時流やトレンドに流されること無く、自社の課題解決のためのITツー
ル/ITサービスを活用することが必要でしょう。

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 株式会社コンサルティングオフィス岩崎
 代表取締役 経営コンサルタント 岩崎 彰吾
 (中小企業診断士・事業承継士・ITコーディネータ)
 e-mail:syogo.iwasaki@iwsg.jp
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2.<活動告知> ■【海老名商工会議所様主催「経営セミナー」のご案内】
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▼海老名商工会議所様主催「経営セミナー」
当NPOは毎年海老名商工会議所様主催の「経営セミナー」に講師を派遣してお
ります。今年度の第1回目は6月30日に開催することになりました。
テーマは『SDGsの概要と中小企業経営への活かし方』で、最近新聞やTV等
で話題になっている「SDGs」のポイントと経営への活かし方をやさしく説
明致します。SDGsは「持続可能な開発目標」のことで、全世界の国・企
業・住民等が関係する国際的な目標です。SDGsでは、経済・社会・環境の
分野で「17の目標」と「169のターゲット」を設定していますが、これらの
内、自社で出来そうな目標を選択・実施して経営に活かします。SDGsは事
業創出や既存事業の見直しにも活用可能です。

1.経営セミナー開催概要:
(1)開催日時:令和4年6月30日(木)午後2時~午後4時
(2)会 場:海老名市商工会館3階大ホール
        海老名市めぐみ町6番2号
(3)講 師:中小企業診断士 安藤 一彦
(4)受講料:無料(海老名商工会議所の非会員、市外の方も受講可)
(5)お申込み・お問合せ先:海老名商工会議所経営支援課様
        TEL:046-231-5865
(6)個別相談:セミナー修了後に承りますので事前にお申込み下さい。

2.このセミナーで学べる事:
 ・SDGsとは
 ・中小企業がSDGsに取組む理由
 ・「経営とSDGs」をどうリンクさせるか
 ・中小企業での取組み事例
 ・SDGsに係わる支援策

なお、神奈川県ではSDGsの取組みを実施し、公表している企業、NPO・団体、
大学を「かながわSDGsパートナー」として登録し、県と企業・団体等が連携
してSDGsの普及促進活動に取組んでおります。
登録企業のメリットとしては、

・本県の中小企業制度融資による支援を受けられる。
・本県による対外的な広報・PRが出来る(本県ホームページへの掲載、バッ
 ジ・ステッカー・ロゴ使用可)。
・「かながわSDGsパートナーミーティング」等を通じたパートナー間のマッ
 チング支援を受けられる。
・「かながわSDGsアクションファンドを通じた資金調達及びSDGsへの貢献度
 の「見える化」が出来る。

等があります。
神奈川県の取組みやSDGsパートナー登録方法につきましては、次のURLをご覧
下さい。

 https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/sdgs/2030.html

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 Writer:東 新(NPOあつぎみらい21理事/中小企業診断士)
     “人と組織と地域をサポートする経営コンサルタント”
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3.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】
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▼ その他のセミナー・講演情報

厚木商工会議所 セミナー/イベントのお知らせ
 http://www.atsugicci.or.jp/category/seminar/

相模原市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
 http://www.ssz.or.jp/event

川崎市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
 http://www.kawasaki-net.ne.jp/seminar.html

横浜商工会議所 セミナー・講習会のご案内 
 http://www.yokohama-cci.or.jp/event/

川崎商工会議所 セミナー・講演会スケジュール
 http://www.kawasaki-cci.or.jp/event/index.html

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■ 編集後記
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早、旧聞に属する話ですが、牛丼大手「吉野家」の取締役でマーケティングの
専門家が、大学の社会人向けの講座で「不適切」?な発言をして炎上しました。
もちろんこの発言は、人権やジェンダーに関する問題発言であり、発言者の品
性が問われる発言であることは明白です。

しかし、マーケティングの本質を欠いた発言でもあります。
おそらく多くの人々は、マーケティングが顧客を騙す要素が強いものと認識し
ているのではないでしょうか。もちろん、広告宣伝等のプロモーション活動は、
マーケティングの重要な要素です。

しかし、プロモーションがマーケティングのすべてではないし、そのプロモー
ションも顧客を騙して買わせる手法でもありません。私は、プロモーションに
は、顧客に対するリスペクトが必須であると思っております。

伊東氏の発言には、顧客へのリスペクトは全く感じられません。このような方
が、マーケティングの専門家であってはならないと思います。
この件で、マーケティングやマーケターに対する誤解がまた一層深まってしまう
ことを心配しております。

では、次回のメルマガもお楽しみに。

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メンバも当然非公開としています。ご安心ください。

発行者:特定非営利活動法人 NPOあつぎみらい21
編集長:東 新(NPOあつぎみらい21事務局長)
Website: http://www.atsugimirai21.org/ 
E-mail: mailmag@atsugimirai21.org

編集担当:橋向 博昭
E-mail: hiro@at-bridge.com
Website: http://at-bridge.com

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