NPOあつぎみらい21の「かながわ Business Network」平成29年2月号 Vol.72
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NPOあつぎみらい21の「かながわ Business Network」
平成29年2月号 Vol.72
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こんにちは、NPOあつぎみらい21「かながわ Business Network」編集部
です。
毎月1回、メールマガジンを通じて皆さまの経営に役立つ情報をお届けして参りま
すので、どうぞ宜しくお付き合いください。
+++++++++++++++++++++++ 重要なお知らせ +++++++++++++++++++++
現在、NPOあつぎみらい21では、メールバンクのメールマガジン配信サービス
より、本「かながわ Business Network」メールマガジンを発行しており
ますが、メールバンクの突然のサービス終了に伴い、メールバンクの配信サー
ビスから、Google Groupのメーリングリストに移行いたしました。
本2月号より、Google Groupからの配信となります。
この移行に伴い、皆様には2月20日までに、Google Groupから、メーリン
グリストへのアドレス追加の自動配信メールが配信されたこととと思います。
「まぐまぐ」から「メールバンク」に移行した直後の再移行で、再度のメール
マガジンの発信元アドレスの変更など、配信先の読者の皆様にはたいへんご迷惑
をおかけいたしますが、何卒、ご理解いただきたくお願い申し上げます。
今回の移行に伴う、読者の皆さんでの手続きや設定変更などは一切ありません。
本メールは、「Google Group」からの最初の配信です。
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それでは今月号の内容です
1.<経営講座> ■ 【トランプ政権の今後をどう考えるか】
2.<活動報告> ■ 【ゴーヤの種をお配りしています】
3.<活動案内> ■ 【域活動のしゃべり場 「みらいコミュニティ」】
4.<経営情報> ■ 【各種セミナー情報】
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1.<経営講座> ■ 【トランプ政権の今後をどう考えるか】
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昨年11月の当選以来、トランプ氏の話題がマスコミに載らない日はありません。
元々アメリカの大統領の影響力は大きいですが、特にトランプ氏が当選してから
は、株価が上がったり、自動車会社が戦略を見直したり、当選早々でこれだけ世
界中に影響力を及ぼした大統領も珍しいです。日本もロシアも中国もイギリスも
EUも各国の大企業も、今後を見極めることができず、右往左往しています。い
ったいトランプ政権は、世界にどのような影響をもたらすのでしょうか。
「悪いトランプ」「良いトランプ」という言い方があります。「悪いトランプ」
とは、暴言を吐き、相手を恫喝して脅し、自分の利益を導きだそうとすることで、
マスコミの報道はこちらばかりです。「良いトランプ」とは、そのやり方に問題
はあるものの、真剣に国民のことを考え、何とか国のためになる努力を続けると
いう姿です。「悪いトランプ」だと、この先は予測不能なので、ここではとりあ
えず「良いトランプ」だと仮定して考えてみたいと思います。
彼はなぜ大統領選挙に出馬することにしたのか。おそらく、中産階級を蘇らせて、
かつての輝かしいアメリカを取り戻そうという使命感があったのだと思います。
20世紀後半のアメリカは、確かに超大国で世界のリーダーでしたが、それを支え
ていたのは、主として熟練労働者や農業従事者等で構成される中産階級です。各
界のリーダーにはエスタブリッシュメントがなっていますが、中産階級が無けれ
ば、アメリカの経済、国力、文化の繁栄はありませんでした。しかし、21世紀に
なって、中産階級が没落し(この層が今回のトランプ支持の中心勢力です)、エ
スタブリッシュメントのみが跋扈するようになって、様々な面でのひずみが顕著
になってきました。トランプ氏本人が、最初から大統領になれると思っていたか
は疑問ですが、この問題意識を、エスタブリッシュメント有利を変える意志の無
いヒラリー・クリントンにぶつけたのです。
しかし、このような使命感を持って大統領になりましたが、その道は大変険しい
道です。
まず安全保障面について。トランプ氏は「もはや世界の警察官にはなれない」と
言いましたが、これは国内の中産階級が困窮しているのに、他国のためにお金を
使うことはできない、という発想でしょう。実は、オバマ前大統領も同じことを
言っていました。しかしアメリカが、かつてのモンロー主義のように、国外のこ
とに関与しなくなれば、パックス・アメリカーナ(超大国アメリカ合衆国の覇権
によって形成される「世界平和」)は崩れます。そのかわりに世界の覇権を握ろ
うと進出してくるのは中国です。中国の覇権によって世界が支配され、一応の「
平和」が保たれるパックス・チャイニーズとなる可能性は否定できません。こう
なると、一番不利を被るのはアメリカです。
この点は、側近に説得されたのか、最近少しトーンが変わってきました。おそら
くは、「味方」を集めてリーダーになり、覇権を維持する方向でしょう。但し、
アメリカの負担を減らすために、「味方」には過大な要求をしてきますが、中東
以外では、これまでの覇権の枠組みを大きく変えることは無いでしょう。中東に
ついては、イスラムに対する根強い不信感が出ていて、さらに状況を悪くする可
能性が高いです。日本への影響は大きいですが、アメリカにとっても決して有利
にはなりません。
トランプ政権にとって、安全保障よりもさらに厄介なのが経済問題です。一昨年、
フランスの経済学者のトマ・ピケティ教授の著作「21世紀の資本」がベストセ
ラーとなりました。そこで主張されたのは「資本主義経済が発展し、成熟するに
連れ、経済的格差は広がる」ということです。いろんな議論はあるものの、経済
格差の広がりはアメリカで特に顕著で、日本でもヨーロッパでも、どの統計数字
もこの傾向を示しています。どの国でも、人口構成的に経済的中間層が減って、
富裕層と貧困層に大きく二分される動きが進んでいます。日本でもかつては国民
の80%が「中流」と考えていた時代がありましたが、今は、見る影もありません。
原因は様々ですが、経済的格差が広がると、議会制民主主義は不安定になり、社
会全体も不安定になります。
アメリカでは、多くの製造業が国外へ工場を移転させたり、海外との競争力が無
い工場を閉鎖してきた影響が大きく、これがかつての中産階級を没落させました。
一方では大手IT企業を中心とする新産業の発展がアメリカの経済を支えています。
つまり、20世紀型の製造業は、成熟した資本主義国(日本も含みます)から人件
費の低い新興国に移り、それに代わる新しい産業が経済を支える構図になってい
る訳です。こういった新陳代謝は資本主義の特徴で、これまでも製造業の中では
様々な新陳代謝を経て発展してきましたが、21世紀になって、製造業そのものの
新陳代謝を促したのです。しかし、新産業に携わる人口は製造業よりも少なく、
海外からの頭脳への依存度も高いです。富裕層は制度的にも資産を増大し続けて
います。こうして。大きな経済的格差が生まれるようになったのです。
トランプ氏の政策は、海外に移転した製造業の工場を国内に戻し、一方で貿易を
保護主義化し、雇用を確保し、中産階級を蘇らせるというものです。しかし、こ
の政策を行えば、アメリカ国内の製品価格が上昇し、消費が低下するのは明らか
で、経済的成長が阻害されます。時間の流れを逆回しするような政策が、成功す
ることはありません。おそらくは、選挙戦当時から主張してきた政策を実施し、
ある程度の成果を得た上で、この政策を緩和して、以後は是々非々になっていく
と思います。
日本に対しても、かつての貿易摩擦のようなことが起きるので、何とか耐えて着地
点を見つけなくてはなりません。中国に対しても、同じことを仕掛けますが、こち
らはなかなか着地点が見い出せず、混乱が続くでしょう。
私は、資本主義経済が、成熟することによって経済的格差を大きくし、それが顕著
になって様々な問題が出てきた時点で、もはや資本主義経済の賞味期限が過ぎたと
考えています。もしトランプ氏がこれを解決できたら、彼は資本主義を蘇らせた偉
大な指導者として、歴史に名を刻むでしょう。
しかし、ことはそれほど簡単ではありません。製造業を増やし、保護主義の貿易を
行って雇用を確保しても、解決はしません。大きな財政支出や税制改革は、少しは
解決に寄与する可能性がありますが、時計の針の逆回しに成功する可能性は無いと
考えています。
では、これからどうなるか。おそらくは、中国のような統制国家が経済発展によっ
て国力をつけ、それとともにこれまでの民主主義国家が統制国家に近づいていくで
しょう。
ヒットラーは、死ぬ間際に「今回私は敗れたが、100年たったら、また独裁者が出
現するだろう」と言ったそうです。100年後は2045年です。ファシズムが誕生した
状況は、現在と酷似している点が多数あり、ヒットラーは民主的手続きによって独
裁国家を築きました。独裁者が出現し、世界が暗黒時代に突入するのも、荒唐無稽
な物語とは言えなくなってきました。
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Writer:入谷 和彦(中小企業診断士/CISA/CIA)
キャッチコピー
製造業から小売業まで、経営者に寄り添って、中小企業のあらゆる課題を
解決いたします。
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2.<活動報告> ■ 【ゴーヤの種をお配りしています】
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ゴーヤは、最近多くの企業で育てていますね!
暑い時に緑のカーテンがあると過ごしやすいし、美味しいゴーヤ料理も食べられ
ます。また、社員が水やりしながらコミュニケーションもとれます。
ゴーヤを育ててみたいと思われる方に、種をお配りしています。10粒入りです。
育てる手順書も配布しますので、下記にご連絡下さい。
最低気温が15度C以上になった時、5月頃に種を植えます。その後ネットを張
り、緑のカーテンにして、7月から8月になると実がなります。
皆さんが育てている写真や調理方法を送って頂ければ、あつぎみらい21のホーム
ページに記載します。楽しみながら育ててください。
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申込担当者 守谷喜芳 (中小企業診断士)
E-mail moriya-ki@jcom.home.ne.jp
住 所 海老名市東柏ヶ谷5-10-3
TLE & FAX 046ー233ー6523
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3.<活動案内> ■地域活動のしゃべり場 「みらいコミュニティ」 次回3月5日
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▼〜地域活動のしゃべり場〜 みらいコミュニティ
地元を「ワクワクする楽しいまち」にかえよう。
そんな思いのある仲間と出会い、共に考える「しゃべり場」
地域への扉をひらくコミュニティを作りました。
みらいコミュニティは、誰でも参加できる出会いの場、情報交換の場、相談の場、
そして楽しくおしゃべりする「笑顔の場」です。
1月29日は7名が参加し、新たな出会いと地域課題のディスカッションが楽しく
行われました。
当日の様子をフェイスブックページでレポートしているのでご覧ください。
http://www.facebook.com/miraiPJ21/posts/689790001182804
最初は「何をしてるの?」と覗きに来てもらってOKです。
自分のスキルが役立つ場所を、地域に見つけてみませんか?
次回の開催は3月5日です。
対 象 県央地区のどなたでも参加頂けます
日 時 平成29年3月5日(日)11:00〜12:00
場 所 ユニコムプラザさがみはら イベントルームRoom5
相模大野駅 bono相模大野 サウスモール3階
参 加 費 無料/参加希望者は直接会場まで
主 催 みらいプロジェクト事務局
定 員 15人
お問合せ mirai@atsugimirai21.org へメールでお問合せ下さい。
▼詳細はウェブサイトをご覧ください
みらいプロジェクト ウェブサイト
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4.<経営情報> ■ 各種セミナー情報
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▼ その他のセミナー・講演情報
厚木商工会議所 セミナー/イベントのお知らせ
http://www.atsugicci.or.jp/
相模原市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
川崎市産業振興財団 セミナー/イベントのお知らせ
http://www.kawasaki-net.ne.jp/event/index.html
横浜商工会議所 セミナー・講習会のご案内
http://www.yokohama-cci.or.jp/7/7-1-1-1.ASP
川崎商工会議所 セミナー・講演会スケジュール
http://www.kawasaki-cci.or.jp/kccicollege/seminar.html
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■ 編集後記
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プライベートで北海道はニセコへスキーに行ってきました。皆さん、今やニセコ
は海外です。夕食に街へ出てみると、すれ違うのはオーストラリア、ニュージー
ランド、香港などからの人ばかりで、ほとんど日本人に会うことはありません。
丼もの屋さんへ入ると、店員はカナダ人、メニューも英語、注文も日本語はほ
とんど通じませんが、出てきたカツ丼は大盛りでも、味はまあまあでした。
プチ海外旅行を楽しみました。
地方創生と観光資源の開発のお手本と言えるのでしょう。
本号からは、GoogleGroupでの発行となります。GoogleGroupは本来メ
ーリングリスト機能のサービスですが、読者の投稿はできません。メンバも当
然非公開といたします。ご安心ください。
それでは次回も楽しみにして下さい!
メルマガや、当NPOの活動にご意見・ご質問などありましたら、お気軽にお寄せ
ください。
発行者:特定非営利活動法人 NPOあつぎみらい21
編集長:石川征郎(NPOあつぎみらい21事務局長)
Website: http://www.atsugimirai21.org/
E-mail: mailmag@atsugimirai21.org
編集担当:橋向 博昭
E-mail: consulting@hashimukai.com
Website: http://www.atbridge-cnsltg.com
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